昨日はnanoでライブでした。
出番前にメンバーと中華料理屋に入ると、
全てのメニューが、
とまどいを隠し切れないほどの予想外の味。
予想通りだったのはアサヒ麦酒だけなのです。
その予想外たるや、筆舌に尽くしがたく、
「坦々麺ってこういう味ですよね」、
「中華焼きそばってこういう味っすよね」、
という既存の思い込みを微妙に打ち砕く味なのです。
これは新しい料理なのだと思えば、美味しい料理でした。
インスタント焼きそばから、王将まで幅広く中華を極めた、
岩倉の龍、西島も目から鱗。
ヌンチャクを振り回しながら、御池通りを群雄割拠しました。
いきなり関係のない話から始めた事に
ぼく自身途方に暮れながら、本題に入りたいと思う。
はい、皆さん、正座してください。
まずは、1バンド目のSUGAR'S CAMPAIGNというバンドが良かったです。
どこが良いとかはあまりライブのほうは観れなかったのでよく分かりませんが、
楽しそうだし、マジメだし、ぼくの好きな音楽だし、まあそれでいいじゃん。
正座させといて、いきなり投げやりでごめんって。
説明するより観ればいいじゃん。
また一緒にやれるといいな、と久しぶりに思った。
次に2バンド目はシックスブリッツというバンドで
演奏が荒かったけど、まあまあ良かったと思った。
ぼくが音楽プロデューサーなら、デビューはさせないけど。
一日5時間練習させて、半年後にロンドンで録音させてやると嘘をついて、
綿花畑で強制労働させて、ブルースの何たるかを叩き込んでやる。
曲とギターの彼は良いけど、ベースの人がずっとお酒飲みながら演奏してて、
なんか心配になった。
ドラムの清水氏にはぼくのありったけの感謝を。
久しぶりに一緒にやったライブが楽しいライブになってよかった、
これに尽きるのですよ。
で、だ。
ドンマツオ氏のセッションバンド。
前々から一緒にさせてもらいたいと
毎晩、那智の滝に打たれて願掛けをしていたら、
やっと叶いました。
ギターを弾かせてもらいました。
リハで30分くらい合わせただけでしたが、
嬉しくて嬉しくて、緊張も何もあったもんじゃなかったのですよ。
あれだけ一人の人間の一挙手一投足を(もちろんドンさんね)
1時間近く集中して見ていたのは初めてです。
その予想外たるや、中華料理などの比ではないのですよ。
だって何も決めていないんだもの。
ライブ中に「次の曲のキーはAね」って囁くんです。
僕が乙女ならば、「ほ」の字になるのは至極当然、自明の理。
「ほ」の字、とはぞっこんラブのことですよ、皆さん。
誰も、面白くないぼくを責めてはいけない。
ライブで何ができるのか、
その可能性の広がりの片鱗を垣間見た、
そんな貴重な体験でした。
やはりそんな哲学的な想いを馳せてしまうような経験をしてしまったものですから、
ライブ後はアカデミックに「がんばれお好み焼き」に行き、
SUGAR'S CAMPAIGNとnanoモグラさんと、
宇宙の真理に近づいた、崇高なる精神でもって小麦粉ソースがけを食し、
その宇宙の一編で起こった歴史的な事件、
「エイリアン2」や「スターウォーズ」といった根源的事象について、
時間の許す限り、議論を繰り返したのである。
「がんばれお好み焼き」の営業時間は4時までですよ、君達。